1851年創業、アメリカの新聞大賞「ピューリッツァー賞」を何度も受賞している老舗新聞社、ニューヨークタイムズ。新聞業界の衰退が話題になった2000年後半からITの活用に力を入れていることで定評があります。VRを使ったオンライン版のニュースの報道にいち早く参入した実績も持つほどです。

画像: ニューヨークタイムズの最新ジャーナリズムの形、オンライン版記事にARを埋め込む

そんな「IT×ジャーナリズム」の雄であるニューヨークタイムズ。2018年の2月からはARを組み込んだ記事の制作を始めました。最近ではNASAの最新の火星プロジェクトについての記事に、火星のAR画像を埋め込み。文章や写真だけではなく、ARで火星の表面などのリアルな様子がわかるようになっているのです。

Webの記事に添えるコンテンツとしてこれまでは画像や動画が主流でした。これからの時代は画像、動画に加えてARが新たなヴィジュアルコンテンツとして台頭してくることが伺えます。ニューヨークタイムズはそんな新しいメディアの形をどのように考えているのでしょうか。

目の前に火星が登場。天体の表面の細かな部分まで観察できるAR

NASAの最新の火星プロジェクトのために、人類の火星探査の歴史を簡単にまとめた記事が、ニューヨークタイムズにて2018年5月1日に公開されました。記事では火星探査が始まった1965年からの歴史が写真と文章、そしてARとともに紹介されています。

では、ARはどのように記事中で登場し、使われているのでしょうか。

ニューヨークタイムズのニュースアプリを使うことでARの記事を閲覧することができます。例えばこの火星の記事ですと、文章を読み進めていくと、スマホの画面が突如カメラ画面になります。ARによって、3Dの火星や探査機の画像が目の前に登場します。

画像: 出典:Augmented Reality: Explore InSight, NASA’s Latest Mission to Mars https://www.nytimes.com/interactive/2018/05/01/science/mars-nasa-insight-ar-3d-ul.html

出典:Augmented Reality: Explore InSight, NASA’s Latest Mission to Mars
https://www.nytimes.com/interactive/2018/05/01/science/mars-nasa-insight-ar-3d-ul.html

まず画像一番左の写真は火星の表面の様子を紹介したものです。”Water on Mars”という表記のように、火星には数十億年前に海があったと言われています。その当時の火星の表面の様子を再現したものです。

画像中央の機械のようなものは、火星探査機のInSightです。2018年5月に打ち上げられたばかり。例えば、探査機のSEISMOMETERというパーツを拡大してみると、SESMOMETERがどのような仕事をするのかの説明が出てきます。つまり目の前にリアルな火星の姿が浮かび上がってくるとともに、背景知識も習得できる仕組みになっているのです。

ニューヨークタイムズは解説記事にも定評があります。事件や事故、話題の事柄などの背景となる情報を文章とともに図表で示してきました。天体や宇宙のことに興味がない限り、火星の記事を読んでも何も理解できない読者も多いことでしょう。そのために解説記事が公開されます。これからの時代は、これまで図表が担っていた役割をARが引き継いでいくことになります。

ニューヨークタイムズはなぜARに取り組むのか

数々の最先端ITツールと古き良きジャーナリズムの融合にチャレンジしてきたニューヨークタイムズが、なぜARの分野に参入してきたのでしょうか。そこには新しいジャーナリズムの形を作ろうと挑戦する姿が見られました。

“Its very purpose — capturing images — has expanded to include a new role: creating a bridge between our physical and digital worlds.”

「画像をとらえることは、新しいルールを作り続けてきました。フィジタル(物質的なもの)とデジタルの世界を結ぶ橋を作ることです。」(日本語訳)

ここでニューヨークタイムズが言いたいのは、現実世界に存在するものとデジタルを組み合わせて新たなテクノロジーに関するプロダクトを作ることです。そしてそのプロダクトを従来のオンライン版に掲載する新聞記事に組み込んでいくということです。

“This technology also allows us to explore the evolving nature of how we share ideas and tell stories. This is all part of our effort to lean toward the future of storytelling. We invite our readers to come along.”

「このテクノロジーは、私たちがアイディアをどのようにシェアし、どのように物語を伝えていくのかということを進化させてくれます。これは記事の新しい発信方法を作っていくための我々の努力の結晶です。私たちの読者をこの世界にお連れします。」(日本語訳)

出典:Augmented Reality: How We’ll Bring the News Into Your Home
https://www.nytimes.com/interactive/2018/02/01/sports/olympics/nyt-ar-augmented-reality-ul.html

こちらの文章にある通り、ARを用いることで、記事を発信する新しい手法ができるとニューヨークタイムズは考えています。紙の新聞だけではマネタイズをすることができないこの現代。ITを活用した情報発信をしていくことは、読者を引き寄せ続けるためにとても重要なことです。その一環として今回、ニューヨークタイムズが目をつけたのがARなのです。
ARはニューヨークタイムズの公式アプリをダウンロードしないと使えない仕組みになっています。そのためARを使った記事を発信し続けることで、アプリのダウンロード数が伸びることも想定できます。

ARが担っていくメディアの未来

画像: ARが担っていくメディアの未来

ARだけにこだわるのではなく、ARはあくまで情報発信の手段のひとつであるとニューヨークタイムズは考えています。またこの手法が日々変化していくWebのメディアのあり方に関わってくるのでしょう。そのため、多様な情報発信の手段を持つことが大切であると、ニューヨークタイムズのARの取り組みから読み取ることができます。

メディアを取り巻く環境、読者の嗜好の変化によって、記事を発信する形を変えないといけない状況になってきています。重要な情報を読者に届けるために、どんな手段が最適なのかを考えたときに、ARの存在感が今後高まっていくことは間違いないでしょう。

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